デヴィッド・ウェグナー

グレンキャニオン協会理事
エコシステムマネージメント社主任研究員、理事長

長年に渡りコロラド水系グレンキャニオンダム撤去運動に深くかかわる。グ
レンキャニオンダムは、その自然に与える被害の大きさが問題となり、水門の
開放を試験的に行い、自然の回復過程の研究がなされた最初のダムである。彼
はグレンキャニオン環境調査プログラムと呼ばれる、ダムが自然に与える影響、
およびダムの水門開放によって戻る自然の研究をアメリカ内務省開墾局主任研
究員として主導した、グレンキャニオンのエキスパート。この計画は総額7000
万ドル、数百人の研究員、ダム管理者、原住民、議員等が参画した巨大プロジ
ェクトであった。彼はライフワークであるグレンキャニオンダム撤去運動を政
府の内側から訴えようと決意、1975年から内務省開墾局に勤務し、様々な
ダムの価値、自然に対する影響の調査、研究、州水域の複合的な取水機能や、
水の循環経路の研究、ダムによって失われた淡水魚類の再生に関する研究、再
生プログラムなど、役人の立場でダムと自然に大きくかかわった。この中で、
かれはグレンキャニオン水系の自然環境に関するさまざまな調査研究を行い、
ダム撤去、および水生生物再生プログラムを多数提示、計画を推進していくこ
ととなった。これらの調査、研究、および再生プログラムは多くの著書の中に
まとめられている。また、この功績が認められ、様々な自然環境に関する名誉
ある賞に輝く。内務省を退職後、さらにグレンキャオンダム撤去に向けた活動
を国内外で精力的に行っており、ダムの水門開放を早期に実現するため奮闘中。
コロラド州立大学で修士号取得(水生科学)