脱ダム国際シンポジウム
出演者プロフィール


カール・アレクサンダー・ジンク Karl Alexander Zinke
ドイツ人
元WWFドイツ、オーストリア所属、中央・東ヨーロッパ環境管理コンサルタント
オーストリア、ウイーン在住

ドイツのザールランド大学、及びカナダのサイモンフレーザー大学で生物地理学を学 び、
特にダムが与える被害と湿地の回復に関する研究が専門分野である。
過去、16年間に渡り中央・東ヨーロッパの湿地の保護、国際環境政治学、環境プロジェクトの運営に従事するかかたわら
自然環境への関心を社会に呼び覚ます事にも力を注いだ。
彼の研究は河川における資源の相互連関作用の重要性に着目しており、
この見解に基づく河川管理は彼の指導の元、現在、ヨーロッパの様々な場所で行われている。

1996年から1998年にかけてWWFドイツ、オーストリアに所属し、
様々なNGOプロジェクト(ガブシコボ=ナギムロス ハイドロダムシステム、オーストリア、スロバキア、ハンガリーの国境を変えた湿地管理等)において
指導的立場にあり、この成果は彼の業績の1部となっている。
また、WWFインターナショナルの大プロジェクト、「グリーンドナウプログラム」においてもその指導者の一人として活躍した。
1998年には、個人の環境コンサルタント会社、「ジンク環境コンサルティング」を設立。
国連(UNDP、GEF)、EU―Phare、WWF及び、地方行政に関る大手EUコンサルティング会社と契約し、
その河川に関する広範な知識、経験に裏付けられた技術を惜しみなく発揮している。
関連著書も多数執筆している。

今年8月のヨーロッパにおける大洪水後の調査においても重要な位置を占め、
河川全体の流域管理を促進する役割を担っている。今回で来日は3度目。
大洪水の調査結果、その後のEUの方針決定の報告も兼ね、我が国の河川政策に新たな驚きと知恵を運んでくれるだろう。



福 留  脩 文 (Fukudome  Syubun)     
略歴
昭和18年  6月14日 高知県生まれ
昭和42年  東海大学工学部土木工学科卒業         
昭和49年  (株)西日本科学技術研究所を設立、代表取締役に就任。
       人間の暮らしと自然保護を両立させる"新しい地域開発"の手法を
ヨーロッパ各国の先進地から継続的に学ぶ一方、わが国の自然素材
や伝統技法を活用した環境土木技術を開発、普及し、これまで破壊
してきた環境の復元を目指し、各地で実践活動に努めている。

公 職 等
高知大学非常勤講師(自然総合・景観デザイン工学・砂防学)(S.50〜)
(財)ひょうご環境創造協会環境学習会講師(H.9.1〜)
(社)日本ビオトープ協会顧問(H.5〜)
(社)環境情報科学センター評議員(H.9.6〜
(社)日本水産資源保護協会水産資源保護啓蒙活動推進委員(H.11.5.31〜)
(財)四万十川財団理事(H.12.2〜)
四万十・流域圏学会副会長(H.13.2〜)
自然・文化創造工場副工場長 (H.7〜)
長野県鳥居川生態環境検討会委員(H.9.1〜H.13.03)
愛媛県リゾートアドバイザー(H.6.9〜)
鹿児島県上屋久町屋久島登山道モデル造成プロジェクトチーム員(H.10.7〜H.12.3)
高知県技術アドバイザー(H.6.7〜)
高知県文化環境アドバイザー(H.7.8〜)
高知県清流四万十川総合プラン21推進委員会(H.8.11〜)
高知県環境審議会委員(H.10.12〜)
高知県中山間地域等直接支払制度審査会委員(H.12.06〜)
高知県近代化遺産総合調査委員会調査委員(H.12.06〜H.14.03)
高知県河川委員会委員(H.12.07〜) 
高知県西南部豪雨災害検討会委員(H.13.9〜)        
国土庁白神山地周辺環境共生型地域整備計画委員会(H.7〜H.8)
建設省四国地方建設局 四万十エコ・リバー検討委員会 委員(H.4.11〜)
建設省四国地方建設局 自然環境アドバイザー(H.6.12〜)
建設省九州地方建設局 河川技術委員会特別委員(H.7〜)
農林水産省「人と自然が織りなす里地環境」検討委員会委員(H.13.10〜)
環境省大雪山国立公園愛山渓地区の登山道の維持管理・整備に関する懇談会委員 (H.13.7〜)
四国地建きらめき創造大賞グランプリ受賞(H.9.9)
国務大臣環境庁長官より感謝状受賞(H.11.5.26)
愛知県豊田市児の口公園管理協会よりゴールデン軍手グラブ賞受賞(H.12.04)

主な出版物  「近自然河川工法」 (1990年 叶M山社発行 チュ-リッヒ建設局クリスチャン・ゲルディ氏共著)
「まちと水辺に豊かな自然を」 (1990年リバ-フロント整備センタ-発行 編集)
「河川と小川 "Flusse und Bache"」(1992年 叶シ日本科学技術研究所発行 勝野武彦・福留脩文共監)
「近自然工法の思想と技術」(1994年 叶シ日本科学技術研究所発行 福留脩文 監修)
「水制の理論と計算」 (1995年 叶M山社発行 イヴァン・ニキティン氏著)
「ビオトープの構造」 (1999年 樺ゥ倉書店発行 杉山恵一・福留脩文)他多数。

資 格 等 技 術 士(建設部門) H.5 3. 3 取得
1級土木施工管理技士 S.50 3.31 取得
1級造園施工管理技士 S.52 4.25 取得

天野礼子(あまの れいこ)
アウトドアライター(アウトドアエッセイスト)。日本ペンクラブ環境委員。1953年、京都市生まれ。同志社大学文学部美学卒業。
19歳の春に始めた釣りにのめりこみ、以来、卒論を「魚拓の美術的意義」とするに始まり、
卒業後も就職をせず、国内・海外の川・湖・海を釣り歩く。
開高健氏に師事し、"わが国初の女流アウトドア・ライター"の名を与えられる。
「釣りだけでなくいろんなことが書ける」と開高師より推され、旅・酒・食のエッセイにも活動の場をひろげ、
開高師の監修による世界の湖への竿を持たない旅なども経験。
また1988年より、本州で唯一ダムを持たない天然河川・長良川を守る運動のリーダーを務め、
"日本の川のジャンヌ・ダルク"と称される。
趣味は、釣り・料理・昼寝。

●主な著書「あまご便り」(山と溪谷社)「萬サと長良川」(筑摩書房)「カルチャーブック・生きている長良川」(講談社)
「長良川の一日」共著(山と溪谷社)「写真集長良川」(山と溪谷社)「地球と遊ぶ」共著(朝日新聞社)
「長良川から見たニッポン」(岩波ブックレット)「巨大な愚行」(風媒社)「日本のダムを考える」(岩波ブックレット)
「アメリカはなぜダム開発をやめたのか」公共事業チェック機構を実現する議員の会(築地書館)
「森からの贈り物」「川からの贈り物」「海からの贈り物」(東京書籍)「21世紀の河川思想」編(共同通信刊)
「川は生きているか」(岩波書店)「川よ」(NHK出版)「ダムと日本」(岩波新書)「いらない・公共事業にレッドカード」(集英社)
「ニッポンの川はすくえるか」(つり人社)「公共事業が変わる」(北海道新聞社)

●これまでの主な役職1987年、国土庁「水を語る女性の会」委員に就任。
1988年、「長良川河口堰建設に反対する会」(会長 開高健)事務局長に就任。
1992年9月「長良川河口堰建設をやめさせる市民会議」代表に就任。
1997年3月「公共事業チェックを求めるNGOの会」(402団体)代表に就任。
2000年10月、民主党鳩山由紀夫代表の諮問した「公共事業を国民の手に取り戻す委員会」の委員に就任、
「緑のダム構想」「公共事業を一から見直すために」など四つの報告書を挙げる。
2001年7月「脱ダムネット・ジャパン」(本部長野県)代表に就任。


五十嵐敬喜(いがらし たかよし)


1944年、山形県生まれ。早稲田大学法学部卒業。弁護士。法政大学教授。専門は立法学。
不当な建築や都市計画による被害者の弁護活動を行う。また、これまでの公共事業のあり方を批判し、
"公共事業見直し"の流れをつくった。神奈川県真鶴町の「美の条例」の制定に協力するなど、美しい都市の建設をめざしている。
主著書に「美の条例―いきづく町をつくる」「創造学の誕生」「破綻と再生―自治体財政をどうするか」「図解―公共事業のしくみ」「美しい都市をつくる権利」「市民の憲法」。
小川明雄との共著「公共事業は止まるか」「市民版行政改革」「公共事業をどうするか」「議会―官僚支配を超えて」「都市計画―利権の構図を超えて」などがある。


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