ヘンク・サエージ教授


1958年にオランダ全体の治水のために計画された「デルタプロジェクト」において初めて誕生した開発官庁内の生態学者として、オランダ交通・公共事業・水管理省水管理局長、オランダ政府北海水管理局長を歴任。現在ライクシュタット州水管理局主任アドバイザー。
 
彼は生態系が持つ自然再生能力がいかに偉大なものであるかを彼の研究、実績を通じて日本のわれわれにしめしてくれた最初の人物である。彼の提唱した生態系を維持しつつ、同時に工学技術を用いて生態系そのもの、および環境、水、を複合的に管理していく新しい手法は従来の土木工学技術によって悪化した河川、海の自然を呼び戻すことに成功した。彼は生態系を維持しつつ、近代化を進めるオランダ河川工学者の指導者としてヨーロッパおよび世界で活躍している。
また、国際的にもICOLD(国際ダム委員会)の会員として国際会議で重要な役割を果たし、さらにオランダ国代表として様々な水資源に関する国際交渉にもあたっている。

 2000年にオランダ政府が決定した、ハーリングフリート河口堰のゲート解放が、日本の諫早と長良川の解決にどのように参考になるかを話してくれる。
 著書多数。ユーテリヒト大学、アムステルダム大学で、修士号(生物、水生生態学)ライデン大学で博士号「タイトル;変わりゆく河口堰」


ヘンク・サエージ氏の資料