長良川DAY'97報告
1997.9.13〜15 三重県長島町にて
台風の接近が心配されたあいにくの天候でしたが、台風が停滞したこともあり、 すべての予定した行事を滞りなく行うことができました。参加してくださったみなさん、 応援してくださったみなさん、たいへんありがとうございました。
共同通信ニュース速報をお借りして報告させていただきます。
09/13 18:32 共: 公共事業シンポで批判続出 諫早干潟や中海干拓
共同通信ニュース速報
長良川河口堰(ぜき)の運用に反対する市民団体などによって、河口堰のある三重
県長島町で始まった「長良川DAY97」で十三日、「日本の山河と公共事業」と題
してシンポジウムが開かれた。
シンポでは、長良川河口堰や長崎県の諫早干潟干拓、島根県の中海干拓問題などに
ついて市民や大学教授からの報告があり、各地の公共事業に批判が続出した。
諫早干潟の干拓問題に取り組む山下弘文・諫早干潟緊急救済本部代表は「ゲートが
閉じられて間もなく五カ月。ムツゴロウはしたたかに生き抜いているが、渡り鳥はえ
さがなくてやせ細り、飛べなくなった。『諫早問題はもう終わった』という声もある
がまだ終わっていない。ゲートを上げさせ、諫早を全国初の市民革命の場所にしたい
」と話した。
中海干拓問題に取り組む保母武彦島根大教授は「日本は欧米に比べ公共事業費が突
出している」と批判した。
また、午後からは「公共事業と行政改革会議」をテーマにパネルディスカッション
が行われた。省庁再編を論議している行政改革会議が公共事業関連を「国土開発省」
などに再編する方針について「これまでの縦割り行政は解消されるが現在より大きな
力を持ち独裁の危険が増える」「環境庁が省に繰り上がるが、環境アセスは事業主体
の『開発省』が行うため、実効性はないのではないか」などの声が挙がった。
さらに「郵便貯金などの財政投融資が公共事業を支えている」などと財政投融資の
在り方が批判された。
[1997-09-13-18:32]
09/14 18:44 共: 「ダム推進派は敗北」 長良川のシンポで専門家
共同通信ニュース速報
長良川河口堰(ぜき)のある三重県長島町で、河口堰の運用に反対する市民団体な
どが開催中の「長良川DAY97」で十四日、シンポジウム「世界水資源会議」があ
った。世界銀行のロバート・グッドランド環境特別顧問が基調講演で「ダム推進派は
建設を促進する戦いに負けている」と述べた。
世界銀行は各地のダム開発で資金を貸し付けているが、同環境特別顧問は講演の中
で「自然や予定地住民にダメージの少ないダム建設が必要」と指摘。「現在のダム開
発をめぐるトレンド」として(1)(建設による)環境へのコストをランキングする
(2)ダム建設前に(水や発電の)需要管理をする―などを挙げた。
米国のダム開発などに反対する非政府組織(NGO)のメンバーは「発展途上国も
日本も官僚、政治家、企業の鉄のトライアングルがあり、ダム開発で大きな利益を生
んでいる」などと話した。
タイからの出席者は「現地の人にとって何が必要か(住民に)聞いたことがあるの
か」と日本のODAを批判。さらに「日本の公共事業とODAは同じ構造。公共事業
を変えることはODAの在り方を変えることにつながる」と会場に集まった約二百人
に呼び掛けた。
[1997-09-14-18:44]
09/15 15:17 共: 長良川河口堰反対でデモ行進 「長良川DAY97」
共同通信ニュース速報
長良川河口堰(ぜき)がある三重県長島町で開かれている「長良川DAY97」の
最終日の十五日、河口堰の運用に反対する集会とデモ行進が行われた。
集会で長崎県諫早湾の堤防閉め切りや、木曽川に隣接する岐阜県御嵩町の産業廃棄
物処分場問題などに取り組む市民団体が現状を報告した後、参加者は上流から河口堰
に向かい陸上とカヌーに分かれてデモ行進した。
台風19号の影響による雨にもかかわらず、参加者約千人は「ダムの時代は終わっ
た」などと書いた横断幕を持ち行進。最後に河口堰のゲート上に着いた陸上の参加者
と、長良川上のカヌーでの参加者が、「セーブ・ザ・リバー(川を救え)」「ノー・
モア・ダム(ダムは要らない)」などとシュプレヒコールを繰り返した。
[1997-09-15-15:17]
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